最近読んでいる本のメモ
アーキテクトの審美眼 (DBMagazine SELECTION)
- 作者:萩原 正義
- 発売日: 2009/03/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
本の概要
- 2007年出版のソフトウェアアーキテクチャの本です。DB Magazineでの連載が元になっているようです
- イベント駆動、アスペクト志向、ドメイン駆動など複数の設計パラダイムを広く網羅的にしてくれています
読んで印象に残ったこと
ソフトウェアは複数のアーキテクチャから成るレイヤ構造をしている
- ソフトウェアを構成するアーキテクチャ
- 概念モデル
- クラス図
- データモデル(ER図)
- 各レイヤは隣接するレイヤと相互的な関係を持っている
トランザクションスクリプト VS ドメインモデル
※ トランザクションスクリプトという概念は以下の本が確か初出で、より詳細に語られています
その他、印象に残ったフレーズ
分割し再び複合化する
- 開発とは、問題領域を「分類/分割し、再び複合化する」営み*1 (P28)
- よく使われる分類学としては、「もの(名詞, 実体)」による分類、「こと(動詞, 出来事)」による分類など
責務の配置
- OOPでは各オブジェクトが特定の役割、振る舞いのみを担当する
- その結果として、全体で見ると役割や振る舞いの重複が無くなり無駄の少ない構成になる状態のことを 責務の配置 と呼ぶ(P55)
関心の分離の原則
- 関心 とは「システム開発者が何に一番価値をおくのか」の基準
- 関心に基づいてシステムを分割していくことを「 関心の分離の原則 」と呼ぶ (P61)
*1 分類というのは、クリティカルシンキングで言うところの「軸」のような概念のようです。系統樹などのように「どのようにグルーピングするか」が関心の中心にあると理解しました